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vol.17 薬膳食材を食べて元気に!
監修:薬日本堂(株) 漢方スクール専任講師 赤松陽子
夏の暑さで、「からだがだるい」「食欲がない」などの不調が出やすい時期です。体調管理の基本は「食」から。自宅で簡単に取り入れることができ、体調を整える効果のある薬膳食材を食べて、元気になりましょう!

薬膳は「薬食同源」の考え方から

中国では古代から日常の食物の中に不老長寿、病気治療の方法を求め、食物の力で健康になるべきであるという「薬食同源」の思想を持っています。この考え方から生まれたのが薬膳です。ひとことに薬膳と言っても目的が分かれており、健康な方が毎日食べる普通の食事を「食養」、症状別にレシピを立て改善を目的とするのが「食療」、また「食療」の上に生薬を足して作ったものを「薬膳」と言います。「食養」の考え方を取り入れ、身近な薬膳食材を用いれば、私たちも簡単に日常生活の中に役立てることができます。

身近な食材の薬膳パワー!

薬膳では食べ物にはさまざまな効能や作用があり、それがからだにどのような影響を与えるかに注目します。食材の効能や自分の体質をよく知り、うまく利用すれば、気になる体調や体質の改善の助けになります。普段食べているような身近な食材でも、手頃においしく薬膳効果を実感することは可能です。それぞれの食材の特徴と効能を知って毎日の食事に取り入れてみましょう。
しょうが
しょうが
からだの中から温める働きを持ち、汗を出すことで体内の冷えを外に出すため、風邪をひいたときによく用いられます。この季節、エアコンの冷えによる体調不調などにもいいでしょう。豆腐、そうめん、ナスなどの薬味として使われるのは、辛味と香りのアクセントとしてだけでなく、からだを冷やす食材との中和をはかるうえでも大切な働きをするからなのです。
にんにく
にんにく
消化吸収を助け、病気にかかりにくい丈夫なからだにする食材です。しかし、生のままで食べると、弱った胃腸には刺激は強すぎるので、火を通して料理のアクセントとして使うのがおすすめです。食欲増進効果もあり、炒め物に香り付けとして少量使うだけでも効果的です。
にら
にら
体内の血の流れをよくします。さらに、強壮作用、整腸作用、体を温める作用などさまざまな薬効があります。疲労回復にも効果的。おひたしにしたり、炒め物にしたり、まめに取りたい食材です。
山椒
山椒
からだの中心を温めるので、冷えが原因で起こる腹痛や下痢などに効果があります。山椒は漢方薬の生薬としても使われており、胃の働きをよくする効能もあります。うなぎに山椒をかけるのも、香り付けに加え、胃のもたれを防ぐ意味があるのです。冷たい飲み物を摂りすぎて、胃腸が弱ったときにいいでしょう。炒め物に振りかけるなど、気軽に使ってみましょう。
はと麦
はと麦
新陳代謝を促し、消化器や呼吸器系の機能を正常に保つ働きがあります。利尿作用があり、体内に溜まった老廃物を追い出してくれるので、肌荒れ、シミ、吹き出物などの肌トラブルにも効果的です。お茶として飲むのが有名ですが、はと麦の種の殻を取り除いて乾燥させたものは、「ヨクイニン」と呼ばれ、これを1時間程水につけてから、玄米や白米と一緒に炊いたり、お粥にして食べるのもおすすめです。
白きくらげ
白きくらげ
繊維質も豊富で整腸作用があり、滋養強壮、貧血、美肌、老化防止など、多くの効能を持ちます。黒きくらげと同じように、水に戻してから、炒め物やスープに入れるとよいでしょう。中国では不老長寿の食材と言われ、デザートに用いることもあります。
鶏肉
鶏肉
血や気力が不足したからだに、血を補い、元気を取り戻す働きを持ちます。疲労が募り、胃腸の働きが鈍って食欲がないときにも最適です。スープにして飲むと、溶け出したコラーゲンもとれるので、美容効果も期待できます。
うなぎ
うなぎ
良質なたんぱく質と脂質に加え、ビタミン群が豊富で、肉類に比べ消化もやさしいため、夏の健康維持に適した食材です。日本では蒲焼で食べることが主流ですが、中国では皮から出るコラーゲンも一緒にとれるように、スープにすることも多い食材です。
ここがポイント!
からだの状態に合った食材をバランスよく!
夏の間、エアコンによる冷えに悩まされる女性が多いと思います。最初はからだの表面だけの冷えでも、そのままにしておくと、からだの中まで冷えてしまい、内臓の機能を弱めることに。そうなる前にからだを温める食材を意識して摂るなどの対処をするとよいでしょう。なお、にんにくなど強壮作用のある食材を内臓が弱ったときに大量にとると、からだが負けてしまって、かえって胃腸を弱める結果にも。自分のからだの状態を見極め、体調に合った薬膳食材をバランスよく摂ることが大切です。
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