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  こころのSOS
提供・監修:ピースマインド
「うつ病」と「憂うつ」との違いは?
誰もが何となく知っている「うつ」
心の病気の中で、かかったことはないけれど、名前だけは誰もが何となく知っていて、症状も想像がつくのが「鬱(うつ)病」かもしれません。それは、"バランスのとれた心(人格)の持ち主"であっても、程度の差はあれ、誰もが落ち込んだ経験を持ち、健康な状態でも「うつ」の状態がイメージしやすいからでしょう。逆に何があっても、「いつも自分以外の人や環境に原因がある」といってまったく落ち込まない人は、プラス思考というよりも、"性格に偏りのある人"ととらえた方が妥当な場合が多いのです。
誰もがかかる可能性がある
一生を通じて5人に1人はうつ病になる、という有名なアメリカの統計結果は、皆さんも目にしたことがあるかもしれません。日本においても、「成人の15人に1人はこれまでの人生の中でうつ病を経験している」そうです(2003年8月6日の共同通信の記事による。調査は厚生労働省研究班の疫学調査)。記事に掲載されていた調査によると、うつ病は、「年間3万人を超す自殺との関連が懸念されているが、医療機関で受診した人はうつ病経験者の25%だった」そうで、残り75%は何の対応もしていなかったようです。そのため、厚労省の「地域におけるうつ対策検討会」では上記の結果を踏まえて、うつ病と気づかずにいる人に治療を促すため、精神科以外の一般内科医や保健所向けに対策マニュアルを作成する動きになったというのです。
うつと憂うつとの違いチェック
しかし、ひと口に「うつ」といっても、厳密には「うつ状態」(憂うつ)の段階と「うつ病」とがあり、両者には相違点があるのです。その一部を紹介してみましょう。

●「うつ病」と通常の「憂うつ」の違い

 
「うつ病」
通常の「憂うつ」
うつ状態の強さ ひどくふさぎ込み、時には妄想的でさえある 程度は弱く、現実からかけ離れるほどではない
うつ状態の持続期間 2週間以上、うつ状態が続いている 憂うつな日もあれば、そうでない日もある
うつ状態の変化 喜ばしいことがあっても、気分は良くならない 喜ばしいことがあると、気分がいくらか良くなる
日常生活の変化 それまでのような生活を送ることができない それほど変化はない
趣味などに対する関心 関心が失せ、取り組んでも集中できず、かえって疲れる 取り組んでいるときの方が気が紛れる
対人関係 人に会うのをいやがる 人と会っているときの方が気が紛れる
1日内の気分の変化 朝は気分が悪く、夕方になると良くなるケースが多い。(日内変動という) それほど変化はない
自殺の恐れ 自殺願望を持つことが多く、実際に命を絶つ人が少なくない 実際に自殺する人は少ない

あくまでも目安であり、すべてのケースに当てはまるわけではありません
出所:『専門医がやさしく教えるうつ病』(PHP研究所)

身近な人が「うつ」かもしれないときは
皆さんは、いかがでしょうか。また身近に「最近、以前よりも休みがち」になり、「朝は調子が悪いが、午後になってくるとエンジンがかかる」、「横になっているのが一番楽」、「活気(覇気)がない」といった状態におちいっている方は、いらっしゃらないでしょうか。不調におちいっている本人は非常にしんどいのに、周囲の人からは"怠け"か"無気力"と見られ、そのため本人も自責の念にかられる――。こうなると悪循環に入ってしまい、悪化の一途をたどっていきます。

家族や親しい友人が上記のような場合には、地域の保健所や、インターネットで情報収集してみるのがよいでしょう。そして早めに受診できるよう、心掛けましょう。その際に、本人のOKが出れば、あなたが一緒につきそうのもよいことです。どういう医師であるか確認できますし、本人をよく知る1人として医師に情報提供できるという利点があります。

職場の同僚の場合、社内に産業保健スタッフ(産業医、事業所に巡回してくる保健士など)がいるようなら、本人に受診を促す前にあなたが事前に相談にいくのがポイントです。「こういう人がいるのですが、自分の立場としてはどうしたらよいでしょう?」などとアドバイスを求めてみましょう。
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