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  カウンセラー'Sコラム
提供・監修:ピースマインド
カウンセリングのめざすもの
臨床心理士 市川方子
話をしていくだけでどうやって問題を解決するの?

何か問題が発生した時に、カウンセリングを受けるというのは、最近ではよくある選択です。しかしカウンセリングを受けたことがなければ、話をしていくだけでどうやって問題が解決するのか?と思うことでしょう。

定義的にいえば、わたしたちはカウンセリングで無意識を意識化し、いろいろなことをはっきりさせることで方向を探る、ということを行っています。簡単に言えば、自分の問題を話していくうちに少しずつ根本的な問題に話が言及されていき、自分が気がつかなかったことに気がつくことで、方向を意識的に決めていくものです。

こういった説明を聞いてもきっとよくわからないのではないかと思います。あまりにも抽象的だし。受けてみないとわからない変化というものもたくさんあるし。人によっても感想は違うだろうし。今回は、カウンセリングとそれによって変わっていく道筋について、自分の経験から感じたことを書いてみようと思います。

自分の問題に向き合うということの意味

カウンセリングを受けることは、苦しいけれども自分の問題について聞き手に語ることです。実際にカウンセリング場面では、クライアントは自分について語らなければいけません。自分の問題を聞き手に語るためには、自分で自分の問題について気づいていなければならないのです。自分が問題を持っていること、そのうえそれについて人に話すと言うことも、自分としては許せない!ということが多いかもしれません。しかしカウンセリングというのはたいてい物事がはっきりとした方向に行くので、いやでも自分の目の前に、自分の本当の気持ちや、どうにもならない現実が現れてきます。それも、自分が一番見たくないもの、知りたくないものであることが多いです。まあそれくらいなら予測もつくでしょうが、それが今までに考えたことがないようなものだったりすると、気持ちがかなり動揺させられることになります。

それでもそのことについて考えないことには、問題は本当の意味で変わって行かないでしょう。なぜならそれも、自分自身(の一部)だからです。ここがなかなか葛藤を感じるところでしょう。しかしここまで来てしまったら、もう気がつかなかったふりはできなくなってしまうし、それほど受け入れがたいこともないような気がします。少なくとも、以前よりはそのように感じられるでしょう。

他者に自分について話すということ

ではそのために何が必要かというと、それはやはり他者(この場合はカウンセラー)とやりとりすることなのではないかと思います。カウンセラーに助けられる自分を許す気持ちがないと、いわゆる自分の「秘密」について話すこともできないのではないかと思います。

「私の問題を、あなたになら話してあげてもいい」というところから、自分への「許し」は始まるように思います。カウンセリングとは、自分で自分の問題をどこまで探り出せるか、その探り出したものを認め、許せるようになるかというプロセスの繰り返しのように思うのです。カウンセラーと関係を持つことも、自分の「秘密」を話すことも、それについてカウンセラーと対話することも、自分を縛る何かをやめることかもしれません。それはひとりではできそうでいて、なかなかできないことなのです。

そうした過程を経て、私たちは自分自身を取り戻していける気がします。本当の私が私の奥から現れる。もう誰かがいなくても、自分で自分を許し認めることができるようになる。そうなると前よりも少し、自分でなんとかやっていけるという自信が持てるようになるのです。カウンセリングがいらなくなる方向に進むことがカウンセリングの目標というのも変な話ですが、それがカウンセリングのめざすものともいえるかもしれません。

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