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恋愛や結婚生活などにおける大切な人との関係の中で、人は喜びと幸せばかりではなく、怒り、嫉み、悲しみ、不満、不安、自己嫌悪など、時にさまざまな苦しい感情を味わい、その結果、2人の関係、または自分自身を破滅に導くような行動をとってしまうことがあります。こうした苦しい感情や破滅的な行動は、いったいどうして生じてくるのでしょうか。
その原因となるようなできごとや状態があったから、というのは正確な答えではありません。何らかの望ましくないできごとや状態によって、直接そのような感情や行動が引き起こされるわけではないのです。同じできごとであっても人によってさまざまな受け止め方があり、それによって生じる感情や対処のしかたが違ってきます。つまり、さまざまな悩みの原因は、できごとそれ自体にではなく、そのできごとに対する受け止め方にあり、それによって、人は建設的な方向に向かったり破滅的な方向に向かったりするのです。
あなたを苦しめ破滅へと向かわせる感情や行動も、多くはその受け止め方にかかわるあなた自身の考え方から生じます。こうした考え方の正体、それは、不合理で不適切な思い込みです。このような考え方はいつの間にか習慣化し、クセになってしまっていることが多いので気づきにくいものですが、これを合理的な考え方に変えることによって感情や行動を変化させ、あなた自身や2人の関係のあり方を、建設的な方向に向かうようコントロールしてゆくことができます。
不合理な考え方とは、自己や他者、周囲の状況に対して、「絶対こうあるべきだ、こうでなくてはならない」という非現実的な要求をもつことです。このような「かくあるべし」という強い要求は、非論理的な命令や義務感を生み出し、その人を自滅的な感情や行動に向かわせます。
たとえば、あなたが誰かに自分を大切にして欲しいと望むこと自体は、自然で現実的な願望です。しかし、その相手が自分を大切にするのは当然であり、また常にそうしなければならないとまで考えるようになると、それは極めて不合理で非現実的な要求となります。
前者のような願望の範囲であれば、たとえそれがかなわなくても、「大切にして欲しいとは思うけれど、相手にそのような義務があるわけではない」と考え、現実を受け入れることができます。しかし、後者のように絶対的な要求になってしまうと、それに反する現実を認めることができず、そのような事態に直面した場合、悲観や絶望、相手への怒りや不満、憎しみ、復讐心などの感情によって苦しむ結果となります。
現実とはつねに、あなたの願望や都合とかかわりなく存在しているので、こうした「あるべき」思考を強くもっていると、思い通りにならず苦しむことが多くなります。「絶対こうあるべき・こうでなければならない」という不合理な思い込みの存在に気づき、それをやめることによって、たとえ望ましくない現実が起こったとしても、柔軟な態度で適切に対処することができるようになります。それは、あなた自身や2人の関係を建設的な方向に向かわせることになるでしょう。
次回は、大切な人との間に建設的な関係を築くための7つのルールについて、お話したいと思います。
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